本堂修復

  

  本堂の床板が痛み、近年は、住職が立つと抜けてしまうのではないかと危惧される箇所が出てきていました。
  もっとも、「住職の体重が重すぎるのが原因だ」という意見も、一部から聞こえてはいましたが…。
  そのような意見にはいったん目をつむり、事故の起こらないうちに、同じ江口にあり林徳寺門徒でもある
『窪田建築』さんから本堂の床板の
 張り替え工事をしていただくことになりました。
  またこの際あわせて、本堂周りの風除室設置など、かねて念願だった工事も同時にお願いすることとし、2008(平成20)年の1月から
 3月の間に終了する予定で工事を進めました。
  この工事の様子を写真入りで報告いたします。

平成20年1月17日(木)

 今年は数年ぶりの大雪で、境内は真っ白です。まもなく、古い雪囲いを外し風除室を設置する工事が始まります。工事をしてくださる皆様は、この寒さの中で本当に大変でおられると思います。よろしくお願いします。
 左の写真は、本日撮影した、工事前の古い雪囲いをした本堂です。この景色を目にするのはあと数日のみとなりました。この景色がどの様に変化するのか楽しみですが、少し寂しくもあります。

 毎年雪囲いを設置する作業をしてくださっていた御門徒さんも、「来年から自分の仕事が無くなるね」と冗談交じりに話しておら
れました。残念ながらそうはいきません!!まだまだお手伝いいただくことはたくさんあるのです。


平成20年1月21日(月)
         
〜24日(木)
 いよいよ工事が始まりました。外では雪囲いを外し、なかでは畳をはがして、床板を支えていた根太が現れてきました。幸いに雪も融け始め、工事の障害にはならない気配です。

平成20年1月25日(金)
 200年前に本堂が建立された際から、床とその基礎はほとんど手を加えていなかったようです。その頃の根太がそのまま現れてきました。丸太を二つに割ったものを、かなり広い間合いで並べてありました。今回はその根太のうえに、新たに細かく材木を渡していただき、その上に二重に板を敷いていただくことになっています。ちょっとした体育館並みの、しっかりとした床敷きになるはずです。
これで、いくら住職の体重が増しても、耐えられる本堂になります。

平成20年1月30日(水)〜
 
いよいよ檜の板を敷き詰める工事です。本堂が檜舞台になりました。
平成20年2月4日(月)〜
 
外では、風除室の設置工事が行われました。強い風の中での作業、ご苦労様でした。
平成20年2月8日(金)
 
風除室が完成しました。左は、ちょうど帰宅した次男を入れて、記念撮影です。
 これで来年以降の冬は、すきま風も入らず、雪が吹き込むこともない暖かな本堂で参拝していただけるはずです。
 それにしても、風除室があるだけで一層本堂が大きく立派に見えるのは不思議です。
平成20年3月6日(木)〜
 
本堂内の細かい工事が終了しました。今度は、工事による細かい埃などで汚れた仏具を、『トーア仏壇』さんから掃除していただきました。また、この工事にあわせて御門徒の有志並びに誠心会からご寄付いただいた六角灯籠も、トーアさんが設置してくださいました。
 仏具の掃除にあわせて、ご本尊もきれいにお身ぬぐいをしていただきました。その際に、『康雲』という仏師の名前が書かれているのが見つかりました。この仏師は元禄時代頃に京都で活動していた方のようです。200年前に本堂・庫裏ともに全焼し、ご本尊もその際に焼失しています。当時の住職は11代目の乗山でしたが、その後現在の本堂を再建し、併せてこのご本尊をお受けしたようです。背中の部分に、乗山の署名がありました。
 元禄時代はこの火災があったさらに100年ほど前の時代ですので、どの様な経緯でこのご本尊が林徳寺においでくださった 
のか、不思議なことだと思いました。光背も浄土宗の本尊に用いられるものだと言います。
 ご本尊の金箔がかなり痛んでいたため、修復をお願いすることにしました。数ヶ月後に、見違えるようなお姿でお帰りになられることと、楽しみにしています。
平成20年3月12日(水)〜
 
せっかくの檜舞台がもったいないのですが、やはり冬場は足下が冷たくなることと、何よりも傷つけたくないと言うことで、全面に絨毯を敷きました。そしてその上にいすを並べ、予定の工事はほぼ終了です。
 3月28日(金)のお講には、多くの方に参拝していただき、きれいになった本堂を見ていただきたいと願っています。
平成20年3月31日(月)〜
 本堂まで車いすの方が入りやすいように、リフトと渡り通路を設置しました。これまでは、家族の方が抱え上げてようやく本堂に入られる状態でしたので、なかには自分だけ外で参拝して、本堂には入られなかった方もおられました。
 これからは少しはましになるはずです。
 ただ、事故だけは絶対に起こさないように、注意しなければならないと思っています。
平成20年6月13日(金)
 上記のように3月6日に、トーア仏壇さんに本尊様の修復を依頼しました。それでそれ以来、林徳寺の寺宝である開基仏(本願寺第十代、証如上人お裏書き)を代理の本尊として御安置しておりました。
 それが今日、無事本尊様の修復が終了して、再び本尊様が本堂に御安置されました。 右にそれぞれの写真を掲載しましたが、修復の結果は残念ながらこの写真ではわかりにくいかも知れません。
 実際にお参りしていただくと、全く新たに作り替えたのではないかと思われるほど、立派になってお帰りくださったことがおわかりいただけると思います。どうかご縁のおありの方は、御参拝においでください。
 それまでの箔や漆を完全に取り去って、木の下地が現れるようにしたうえで、新たに漆等を塗り重ね、金箔をしていただいたものです。仏師が彫った本来の姿をそのまま現したお姿に戻られたと言えます。
 お顔もより一層麗しくなられました。本当にありがたいことでした。
修復前 開基仏 修復後